“みんな”が考える「B Corp」アクション:「あたらしい会社の学校」プロジェクト最終回 28名分のレポートを公開

半年にわたり「あたらしい会社の学校」プロジェクトのもと開催された「B Corp」ハンドブック翻訳ゼミ。メンバーの業種は、製造業、製材業、小売、金融、メディア、PRなど、職種も経営者、職人、弁護士、営業職、研究者など、所属している会社の規模も、大企業から中小企業、スタートアップまで、さまざまな背景を持つひとびとが集まった。 B Corpを軸に、熱のこもった議論が毎回かわされたゼミ最終回のテーマは、メンバーそれぞれの今後の “アクション” について。これから起こるであろう日本におけるB Corpムーブメントの兆しともいえる。本記事ではゼミメンバーによるアクションプランを紹介したい。 B Corpは、非営利団体の「B Lab」によって運営される、社会や環境に配慮し、ビジネスを通してそれらの課題をできるだけ生み出すことなく解決を目指した営利企業のための認証制度だ。パタゴニアやダノン、ベン&ジェリーズ、ガーディアン・メディア・グループなど、現在、認証を受けた企業は4,000社、153の業種にわたり、77カ国に拡がる国際的なムーブメントになりつつある(2021年6月14日時点)。

“みんな”が考える「B Corp」アクション:「あたらしい会社の学校」プロジェクト最終回 28名分のレポートを公開
“みんな”が考える「B Corp」アクション:「あたらしい会社の学校」プロジェクト最終回 28名分のレポートを公開

「B Corp」はみんなでつくるもの:バリューブックス・鳥居希に聞く「あたらしい会社」が求められる理由

2020年1月からスタートする「B Corpハンドブック翻訳ゼミ」。同ゼミでファシリテーターを務めるのは、B Corp認証取得を目指して4年前から活動してきたバリューブックスの鳥居希と黒鳥社福祉センターの若林恵だ。外資系証券会社にいた鳥居は、なぜB Corpと出合ったのか。そして翻訳チームを公募するに至った背景とは? サステナビリティやESG投資という言葉が踊るいま、鳥居が考える日本でムーブメントを起こす方法を若林がたずねた。 〈B Corpについての概要と「B Corpハンドブック翻訳ゼミ」のお申し込みは、こちらから〉 若林恵(以下、W):鳥居さんは2016年にバリューブックス(以下、VB)のメンバーとアメリカに渡航され、B Corpの認証を行なうB Labのサンフランシスコオフィスやパタゴニアなどの企業を視察されたんですよね。そもそもですが、それは何が目的だったんですか。 鳥居希(以下、T):実際にB Corpの認証を受けた企業、そしてB Labを見て、話しを聞くことが目的ではありましたが、自分たちの課題感としては「一貫性」をもとめるピースを探しに行ったようなところがありました。当時から、本でNPOなどに寄付を行なう仕組み「チャリボン」や本が必要な人に古本を届ける「ブックギフト」など、社会に貢献する取り組みを行なっていましたが、包括するピース、全体のなかでの指針が欲しかったんです。

「B Corp」はみんなでつくるもの:バリューブックス・鳥居希に聞く「あたらしい会社」が求められる理由
「B Corp」はみんなでつくるもの:バリューブックス・鳥居希に聞く「あたらしい会社」が求められる理由
あたらしい会社の学校

B Corpをはじめとした「企業のあたらしいあり方」を考える、バリューブックスと黒鳥社によるプロジェクト